今回は月3万円と月8万円を比べる

前提は次のとおりです。

想定利回り

年5%

複利計算

年5%を月利へ換算

積立時期

毎月末

比較する積立額

月3万円、月8万円

目標元本

1,000万円

月8万円は、もともとの月3万円に、副業バイトなどで得た月5万円を上乗せする想定です。年5%は計算上の前提であり、実際の運用成果を保証するものではありません。

月3万円だと、元本1,000万円まで約27年10か月

月3万円を積み立てる場合、元本が1,000万円に近づくのは334か月目です。3万円 × 334か月で、投入元本は約1,002万円になります。

積立期間

334か月、約27年10か月

投入元本

約1,002万円

評価額

約2,127万円

運用益

約1,125万円

長く続けるため、元本1,000万円を積む頃には評価額が元本の約2.1倍になります。少額でも時間をかけると、運用益が大きく育つことが分かります。

月8万円なら、元本1,000万円まで約10年5か月

月3万円に副業バイト収入などの月5万円を足し、月8万円を積み立てる場合、元本1,000万円には125か月で到達します。

積立期間

125か月、約10年5か月

投入元本

1,000万円

評価額

約1,301万円

運用益

約301万円

月3万円のケースより、元本1,000万円への到達は約17年5か月早くなります。ただし、到達時点だけを見ると、月8万円の運用益は月3万円より小さくなります。理由は、積立期間が短く、複利で増える時間がまだ十分に経っていないためです。

同じ334か月目まで放置すると差が広がる

ここで重要なのは、月8万円で早く作った資産を、その後どうするかです。月8万円で125か月積み立てたあと、追加投資を止め、月3万円ケースと同じ334か月目まで運用だけを続けるとします。

ケース

積立期間

その後の運用期間

投入元本

334か月目の評価額

運用益

月3万円を継続

334か月

なし

約1,002万円

約2,127万円

約1,125万円

月8万円で早期達成後に放置

125か月

209か月

1,000万円

約3,042万円

約2,042万円

差は約915万円です。月8万円のケースは、10年5か月で作った約1,301万円を、その後17年5か月ほど市場に置き続けられます。追加投資を止めても、早く作った元本が長く運用されるため、最終評価額が大きくなります。

計算式

月利は、年5%を12か月へ換算して計算します。

月利 = (1 + 0.05)^(1 / 12) - 1
    ≒ 0.4074%

毎月末に一定額を積み立てる場合の評価額は、次の式で計算しました。

評価額 = 毎月の積立額 × {((1 + 月利)^月数 - 1) / 月利}

月8万円のケースでは、125か月時点の評価額が約1,301万円です。その後209か月は追加投資せず、次のように運用だけを続けます。

1,301万円 × (1 + 月利)^209
≒ 3,042万円

副業バイト代を投資に回す意味

副業バイトは、働いた時間と引き換えに収入を得る方法です。そのため、長く続ければ自由時間は減ります。脱労働の観点では、休日を恒常的に売る働き方にしないことが重要です。

一方で、期間を決めて月5万円を投資に足せるなら、元本を早く作り、市場に置く期間を長くできます。今回の試算では、月3万円だけで約27年10か月かけて積み立てるより、月8万円で10年5か月集中して積み立て、その後は追加投資を止める方が、同じ334か月目の評価額は大きくなりました。

ただし、月5万円をすべて投資へ回すのが常に正解とは限りません。生活防衛資金が少ない場合、近い時期に退職や勤務日数削減を考えている場合、高金利の借金がある場合は、現金確保や返済を優先した方がよいこともあります。

増やすべきなのは、労働ではなく選択肢

副業バイトで月5万円を足すこと自体は、脱労働ではありません。むしろ短期的には労働時間が増えます。

それでも、終了日と使い道を決めていれば、追加労働は将来の選択肢を増やすための手段になります。月5万円を生活費の穴埋めに消してしまうのか、生活防衛資金、固定費削減、投資元本づくりに使うのかで、同じ労働時間の意味は変わります。

副業で増やしたお金を、さらに働くためではなく、将来の必要労働時間を減らす方向へ使えるか。その設計が重要です。